【講座開催日】 平成30年7月7日21日22日

7月7日、21日22日の3回講座は応募者35名、受講者31名、延べ62名、研修室4で開催された。

1回目は「ボランティアは美味しい」~楽しいボランタリーライフのすすめ~と題して、自ら46年間ボランティア活動されている昭和女子大学教授の興梠寛氏が講師でした。
ボランティアとは何だろうと提起され、ピーターラビットがボランティアのシンボルであり、イギリス湖水地方がボランティア発祥の地であると説明された。ビアトリックス・ポター女史が出版した「ピーターラビットのお話」の印税を寄付して村の自然と景観を守った「ナショナルトラスト運動」がボランティアの始まりである。ボランティアの分野はとても広いが、何のためにやるのだろうか。他者や社会から必要とされる自分を発見する。自分を必要としてくれる人や社会を発見する。ボランティアは楽しく自然な姿で、できる人ができるときに、できることをやり、自分も相手もハッピーになる社会をめざす。人はかけがえのない存在として認められ、自分の役割を実感できたとき、どんな人間になりたいか見えてくる。勇気を出して動くことだ!ボランティア活動は生存率を高めるデーターもあり、みんながボランタリーライフを楽しみ、人と社会をつなぐ「縁結人」(えんむすびと)になろうと締めくくられた。

 

2回目は「学習を創り出す方法とは」をテーマに若い元気な神奈川大学教授の齊藤ゆか氏が講師でした。参加型学習を学ぶということで、4~5人の4つのグループに分かれ3個のワークショップを行った。ワークショップⅠは「いい地域とは」をテーマに各人が思っていることをポストイットに1つ書き、グループ内で自己紹介しながら個々に説明し紙に貼った。
ワークショップⅡはKJ法を使い、「私たちの住むまちでいいところ」をテーマに各人が思いつく限りの言葉を書き、グループ内で項目ごとにキーワードを決めて集約し、模造紙に貼ってグループごとに発表した。ワークショップⅢはクドバス法を用い、「私たちの街で子供と共に世代を超えて取り組みたい学び活動」をテーマに各グループで議論しながら各人が書き出した。十分な議論はできなかったが、アイデアの出し方、企画、重要度順、具体的な方法、何のためにやるかなど実習を通して方法論を教えて頂いた。

3回目の第1部は「ボランティア活動で創る“学び・仲間・自分”」と題して、講師は文化ボランティアコーディネーターの大久保邦子氏でした。出版社勤務からフリーランスライターとなり、その後、国立婦人教育会館でボランティア活動をやり今日があると自己紹介された。多くの講座をやる中で「講座は生きもの!」だと実感しており、仲間との協働の喜びがあるものだという。災害や福祉ボランティアは現場の知恵で解決する横のボランティア活動であり、生涯学習や文化ボランティアは緊喫の課題は見えず、社会の変化に応じて積み上げていく縦のボランティア活動である。やりたいことはやれる人を巻き込むことが大事であり、楽しみながら誰かのためになる、何かのためになることがボランティアであると言われた。最後に「楽学の会」がこんなに続いているのは幅広い人たちが外からいろいろなものを取り入れ、楽しみながらやっているからだろうと褒めて頂き、笑顔は何よりのコミュニケーションツールとニッコリされた。

 

第2部は「学びを楽しむ」をテーマに足立区地域文化課長濵田良光氏が講師で、区の仕事として職員通訳や国際推進担当係長として日本語教室などのボランティア活動に関わってこられた。
ボランティア活動は自分が楽しいからやるのだが、結果として人の役に立っている。それがまた自分の喜びになる。足立区の生涯学習施策を検討中であるが、自己肯定感があってな(生)りたい人に成る、精神的欲求である学びを楽しむ(仮説)を基本にしたい。インフォメーションからインテリジェンスへ生涯学習の輪を広げていきたい。ボランティアとは人を巻き込む取り組みであると力説された。

                          

猛暑が続く中での講座でしたが、それぞれ得るものを持って帰られたことと思う。今後、さまざまな場所でボランタリーライフを楽しんでほしい。私事ですが昨春、湖水地方を旅行した時“「ナショナルトラスト運動」へご協力ありがとう”と絵ハガキをもらい、今回ピーターラビットの話を聞いて繋がりました。
                                         (林 令子)



        

あだち区民大学塾講座 講座開催報告

学びを創るボランティア養成講座           ~ボランティア活動で創る“学び・仲間・自分”~

好評のうちに終了しました

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