【講座開催日】 平成30年8月23日30日、9月6日

8月23・30日(木曜日)午後6時30分~8時30分 9月6日(木)午後1時30分~4時30分応募者16名、受講者16名、延べ45名の講座でした。

第1回前半の講義は、足立区の環境の実態と課題~廃棄ごみを少なくする取り組み~と題して、足立区環境部ごみ減量推進課長 太田照生氏が務めてくださいました。26項目の内容に分けて説明されました。導入は循環型社会の構築である3R(リデュース・リユース・リサイクル)について確認し、足立区の昨年度の燃やすごみ・燃やせないごみ・粗大ごみの量とその資源化率、及び30年度の清掃事業予算として約55億も計上していることに驚きました。その後、資源持ち去り対策、足立区独自の取り組み、全国初の粗大ごみの資源化への取り組み、燃やさないごみの資源化、食品ロス(約半分は家庭から)を減らす取り組みなど、貴重なお話の連続で終わりました。

           

第1回後半の講義は、環境保護活動報告~一人ひとりが実践できる環境保護・保全についての具体的な実践方法をクリーンエイドから学ぶと題して、NPO法人荒川クリーンエイド・フォーラム事務局員 五十嵐 実氏が務めてくださいました。活動継続年数は24年目で累計参加者は20万人以上。市民団体・企業・学校・自治体等様々な団体が連携してごみ回収に取り組んでいるとのことでした。足立区は荒川クリーンエイドが盛んな自治体で、2017年は25会場で延べ3008人が参加し、散乱ごみ2355袋(45L換算)粗大ごみ546個回収したとのことでした。24項目に分けての説明の中で、ペットボトルが9年連続1位で合計37、477本回収したという事実はマイクロプラスチックごみ問題の根源がここにあったことを知り、ショックでした。

          

第2回目は、川ごみから海への海洋汚染問題~東京のポイ捨てごみが太平洋のごみになっている~と題して、東海大学海洋学部博物館学芸員・係長 伊藤 芳英氏が務めてくださいました。36項目に分けての説明は驚きの連続で、これほどまでに人間は海を汚してしまったのかという落胆でした。深海魚の胃の中からビニルが出てきたことはショックでした。ビニール袋やプラスチック片は沈むものであることも知りました。海洋の自然を大切にするために自分の生活をふりかえり、自分にできることから行動におこしてみませんか・・・と提言して結論としました。

         

第3回目は現地学習として、船上セミナーとアモア見学・座学~荒川から見る水辺・荒川の歩みを辿る~と題し、国土交通省関東地方整備局荒川下流河川事務所の方々が案内してくださいました。先ず、足立リバーステーションから国土交通省の「あらかわ号」の船で岩淵リバーステーションを目指しました。船内では所員の方が広い画面のナビで陸地に見える橋や建物などを案内してくださいました。岩淵水門の近くにある「荒川知水資料館(アモア)」では、荒川放水路開削の歴史などを説明して頂きました。荒川が大雨で決壊した場合のシミュレーションでは、足立の大部分が水浸しになりショックでした。次は、江東区にある「荒川ロックゲート」まで一気に下り、3メートルの水位差のある荒川と江東デルタ地帯河川を結ぶ閘門で通過体験をしました。その後足立リバーステーションに戻り、滅多に体験できない貴重な現地学習を終えました。

                   

それにしても、川岸にはたくさんのごみが浮遊しており胸が痛くなりました。“地球に住む生物の中で一番必要のない生き物は人間だということを強く感じました”と、ある受講者はアンケートの中で述べました。
                                         (佐々木善光)


        

あだち区民大学塾講座 講座開催報告

「足立の環境」シリーズ講座           川ゴミから海洋汚染問題を知る

好評のうちに終了しました

講座開催報告

講座チラシもご覧下さい←クリック

撮影現場↑