【講座開催日】開催日:2021年7月6日

 講師には過去2回、遠藤周作講座でお世話になった原山達郎氏を迎え、7月6日に第1回目の講座を開催し、応募者は38名、受講者は26名でした。第2回目を7月13日、第3回目を27日に予定しておりましたが、緊急事態宣言の延長により開催できず、9月14日、28日に日延べいたしました。しかし、緊急事態宣言再延長のため施設利用自粛となり、第2回目、第3回目はやむなく中止にいたしました。

                          

 第1回目は「ひらがなが成立したのはいつごろ」の講義でした。
文字のない時代、話しことば文化だった日本は4~5世紀に中国から朝鮮を通して漢字が伝わると、口承言語(話しことば)」だった「やまとことば」を表語文字である漢字の音韻と語意を借りて『万葉集』を編み(万葉仮名)、漢字の崩し字による江戸仮名(変体仮名)を経て、ひらがなになった。中国の影響を大きく受けた万葉仮名から300年以上の長いトンネルを抜けて、ようやく明治33(1900)年に現在のひらがなができた。
 万葉の「やまとことば」は複雑な発音で、万葉時代の発音を聞いてもおそらく意味不明だろうという。今使っている「ひらがな」は丸くて、柔らかくて、優しい。万葉仮名の流れを汲む「ひらがな」は「話しことば(口承)文化」を二十一世紀の現代に伝える「からだことば」で、日本人の身体(遺伝子)に刻みこまれたやまとことば(和語)である。その口承文化を育んだオノマトペ(擬態語・擬声語)はまさにからだことばにある。その他、「いろは歌」の誕生や現存最古の五十音図、方言の伝わるルートなどについての解説もして頂いた。

              

 普段何気に使っていることばの源を解き明かしていく面白い講座だっただけに第2回目3回目の講義の開催ができなかったことが残念でなりません。中途半端な講座となってしまい、受講者のみなさんにご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。
 第1回目の講義の質問に対して講師より詳しく回答書を頂きました。第2回目講座資料も準備できておりましたので、回答書と合わせ受講者の皆さんに郵送いたしました。
                                                             (林 令子)




   

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ひらがなの魅力をさぐる

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