平成22年度あだち区民大学塾開催報告

白州正子と次郎、その生涯〜縁の武相荘を訪ねる〜

好評のうちに終了しました。

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  11月10日・17日・24日(各土曜日)中島勝正講師による3回講座。応募者31名。受講者29名、1回目26名・2回目25名・3回目23名の参加で実施。1・2回目の座学で、正子と次郎の出会い、正子・次郎の活躍、青山二郎との出会いなどを学び、知識を深めて3回目の現地学習として旧白洲邸「武相荘」を訪ねました。

  ここは、武臓と相模の境にあった地に因んで次郎独自の一捻りしたいという気持ちから無愛相をかけて「武相荘」と名づけられ、記念館として公開されています。
  部屋にはこだわりの生活を楽しんでいる状況が展示されていました。正子は、書斎のふすまを張り替える際、話合いに妥協し次郎好みの“松紋様”を内側にしてあったが、次郎が亡くなってから一度は諦めた桜を裏・表を逆にして自分好みのこだわりの“桜紋様”に変えて88歳の天寿を全うするまで武相荘で暮らしました。入口の樹齢百数十年の柿の木が見守る庭は自然いっぱいの散策できる山のようで、ひときわ癒される空間のように思いました。

  次郎はイギリスで青春を過ごしたことが生涯を支える理念となり、信じた原則は忠実で田舎暮らしこそ生きる美学だったと、正子と共にそれぞれの美学にいそしみ生活を楽しんでいた様子を受け止めることが出来た素敵な空間でした。時には頑固に、時にはユーモアであふれた2人の生活のこだわりとして、受講者の「心の教養が深められた」というお話は開催者としても嬉しく思いました。
  また受講者からは、
    「違った視点から話が聞けた」
    「人物を通して社会背景が見えて面白い」
    「興味を持たせてくれて良かった」
    「講師が区民の方で身近に感じた」という声がありました。                    (田中桂子)




撮影現場↑