
【講座開催日】2024年7月7日・21日・28日
中世古文書講座 公家文書の世界は7月7日・21日・28日の日曜日に開催されました。講師は高梨真行氏(宮内庁三の丸尚蔵館主任研究員・足立区在住)応募者は36名、受講者は33名、第1回31名、第2回30名、第3回31名で延べ92でした。今回の古文書講座は藤原家の摂関家の確立と家政機関と公家から武家への移行を文書で外観しました。

第1回・・「摂関家」当主の文書~料紙と書札礼」
・藤原冬嗣は嵯峨天皇の信任を受け天皇の外戚となり以後北家嫡流となり摂政・関白に就くことができる公家が北家御堂流に固定されると他の公家との家格の差は絶対的となる。兼家による権力確立し、兼家の子道長・頼通父子により摂関の固定化された。摂関政治とは「摂政」:成人前の天皇に代わって政務を代行(政務を摂(と)るの意)、「関白」:成人後の天皇の政務を補佐する(関(あずか)り白(もう)す)の意)が政治を担当した。その後摂関家の分立(兄弟対立、院政との相克)が起こり、五摂家が登場する(近衛家(摂関家の嫡流)、九条家、一条、二条、鷹司)の五家に固定された。
・古文書として関白藤原忠通書状案、藤原師長書状が紹介された。

第2回・・「家政機関の文書」
・家政とは家、家系であり、我が国において公家や武家における家領・所領支配や商業などすべてが家政に属する。
・政所下文:家司が連署して家政機関における当主の決定を通達する文書主として家領経営において出される公文書
・御教書 当主意向を家司が承って出す奉書形式の公文書。あらゆる用途にだされる。
・古文書として近衛右大臣家 (道嗣) 御教書と九条権大納言家(道教)御教書と二条右大臣家 (良基) 御教書が紹介された。

第3回・・「平家の文書~公家から武家へ」
・武家平氏の台頭。平忠盛は鳥羽上皇勅漢音堂である得長寿院造営の落慶供養に際し千体観音を寄進した功績により内昇殿を許可され伊勢平氏で初めての殿上人となり軍人貴族としての平氏が誕生。・保元の乱鳥羽法皇と崇徳上皇の対立に摂関家の当主をめぐる忠通・頼長の対立が連動し、源氏、平氏ともに一族内が二派に分裂して対立。鳥羽法皇の死後、軍事衝突が発生し後白河・藤原忠通が勝利する。・平治の乱
後白河上皇の院政と二条天皇の親政が対立。藤原信頼のクーデターに源義朝が協力したが、平清盛によりクーデターを早期に鎮圧。院政の軍事力を平氏が担うことに。
・古文書として平清盛請文と平重盛請文、書状が紹介された。
≪受講者のご意見≫
・文書から歴史の背景など立体的に浮かび上がって興味深い。
・勉強の機会が少ない平安時代で勉強になりました。
・お話の進め方も上手でテキストも分かりやすい。
・とても充実した内容で興味深く拝聴しました。公家文書については知識がなかったのですが、先生のお話で時代背景が見えてきました。
・戦国時代~江戸時代の古文書講座が多いなか興味のある平安~鎌倉時代の古文書に出会えて良かったです。平安時代の美しい料紙に大変興味があり料紙の講義はうれしかった。
・事例の文書の説明に入る前の背景、歴史の解説がとても役にたちます。
<安田 善英>
![]()
あだち区民大学塾講座 講座開催報告

講座開催報告
好評のうちに終了しました
講座チラシもご覧下さい←クリック
撮影現場↑