【講座開催日】令和01年10月3日・10日・17日

10月3・10・17日(木)午後2時~4時に開催されました。応募者は45名、受講者は第1回37名、第2回29名、第3回33名 延べ99名の講座となりました。講師は全日本家族『論語』の会主宰 漢文学窓『里仁』の会主宰の須藤明実氏が務められました。

                          

第1回は『菜根譚』入門 著者「洪自誠」の生涯から人生の指針を学ぶと題し、前集の初章1「道徳に棲守する者は、一時に寂寞たり。権勢に依阿する者は、・・・」の素読から始まりました。いくつかの条の素読の後、「書を読んで聖賢を見ざれば、鉛槧の傭と為る」の意味を解説しました。それは、書物を読んでもその内にある聖賢の精神に触れなければ私たちは文字の奴隷に過ぎないということで、今回の講座ではこの言葉の意味を大切にしながら進めていきますと言われました。肝に銘じました。

                      

第2回は前集と後集の章句を唱和し、書写しながら理解を深めると題し、まず初めに第1回に学習したすべての章句を素読した後、第2回の章句を素読しました。全員で声を揃えて素読をすると、不思議と心が落ち着いてきて学習のスイッチが入りました。
「人生まれて群なきことあたわず(筍子)」の解説の後、洪自誠が『菜根』という語を以って書名とした気持ちについて学びました。菜根を咬み得る人物については、論語の中にも君子の条件の一つとして君子という語に託して孔子の理想的人間像が随所に示されているということでした。初めて学びました。

       

第3回は『菜根譚』に学ぶべき人生の姿勢を自ら問うと題し、第1回と第2回に学習したすべての章句を素読した後、第3回の章句を素読しました。第1回の学習内容は3回素読し、第2回の学習内容は2回素読したことになります。全員で声に出して読むと学ぶ意欲が自然と湧いてくるから不思議でした。
後集の初章1「山林の楽しみを談ずる者は、未だ必ずしも真に山林の趣を得ず。名利の談を・・・」の解説の後、書写をしました。至極に達した者は至極に達したという意識は無いものという意味で、人間って本当に難しい生き物だと思いました。

“人生の方向性を学べて反省ばかり。残された人生を頑張ります”と、ある受講者はアンケートに記しました。人生の指南書は尊くも厳しい!!と思いました。(佐々木善光)


        

あだち区民大学塾講座 講座開催報告

人生の指南書『菜根譚』 を読み、書き、味わう

講座開催報告

好評のうちに終了しました

講座チラシもご覧下さい←クリック

撮影現場↑